2023年のル・マン24時間は6月10日~11日にかけて、フランス・ルマンのサルト・サーキットで開催されました。
第91回ル・マン24時間レースの決勝では、半世紀ぶりにワークスとしてトップカテゴリーに復帰した初年度にフェラーリAFコルセが勝利しています。
王者トヨタ相手に対し、死闘を繰り広げ、最終的に81秒差でトップチェッカーを受けた51号車(アレッサンドロ・ピエール・グイディ/ジェームス・カラド/アントニオ・ジョビナッツィ)フェラーリ499Pが制しました。
終盤に入るまで10数秒差でトップ争いを繰り広げたのはTOYOYA GAZOO Racingの8号車GR010ハイブリッドは2位となり、トヨタの6連覇は達成できず。
フェラーリと同様、今季からハイパーカークラスに参戦したキャデラック・レーシングの2号車キャデラックVシリーズRが3位に入りました。
1923年の第1回開催から100周年を迎える記念大会となった今戦は、フェラーリ、キャデラック、ポルシェらが新規参戦したハイパーカーカテゴリーに16台のエントリーを集め、総合優勝争いが激化。
多くの観客が詰めかける中、序盤からクラッシュやアクシデントが続出し波乱の展開でした。
フェラーリが優位にレースを進める中、2度の雨によって各陣営は混乱。路面が乾いていく中で、小林可夢偉の乗るTOYOYA GAZOO Racingの7号車は不運なアクシデントにより、後方から追突されリタイアとなりました。
不運なクラッシュでリタイアしてしまったトヨタ7号車GR010ハイブリッド
当時レースコントロールにより導入されていたスローゾーンは、アクシデントがあった場合、一定の区間において時速80キロの制限が設けられます。
スローゾーンに入るまで、減速し追い越しも禁止ですが、この準備エリアにいたところ、前の車が何らかの理由でブレーキ。小林も追い越さないようにブレーキを掛けましたが、後続車はぶつかってきたのです。
結果、ピットへ戻る動力を失いリタイアとなってしまいました。
ハイパーカー勢の争いが続く
夜の間もハイパーカー勢による僅差の争いが続き、8号車トヨタが首位に立ち朝を迎えますが、デブリによるダメージやスローパンクに見舞われます。
これにより51号車フェラーリがトップを奪い、優勝争いがこの2台に絞られました。
両者は10数秒でトップ争いを続けますが、残り2時間を切ったところで8号車トヨタに乗っていた平川亮がスピン。マシン前後を壊してしまいタイムを失いました。
これで首位だったフェラーリは、フィニッシュへと逃げ切り優勝を果たします。